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窓の外には黒紫色に汚れた地球があった。
「皮肉なものだな…
貧乏ゆえに、地球の最後の人間という栄誉を得ようとは。」
地球でただ一つの王国マーマヤーナ国のスーア王子は深いため息をついた。
「真に憂慮すべきことでございます。」
執事のセバスチンが頷く。
「確かに、我が国は全国民23万人を乗せる方舟の造船と、10年分の食料と燃料を確保するのに、
実に50年の歳月を費やしました。」
「しかし、国際問題評議会の協力があれば、30年で出来たはずです。」
スーア王子も王国と国際問題評議会の不仲は知っていた。
ひとつは、マーマヤーナは地球で最後の王国であったため、お荷物扱いされていたのだ。
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