1話

2/3
前へ
/13ページ
次へ
「…せい…ド…せい」 ルークが走りながら、ジェイドの事を呼んだ。 「ジェイド先生待ってくださいよ!」 「何ですか?朝から騒々しい…」 「ごめんなさい…だけど、どうしてもこの部分がわからなくて…」 そう言いながらルークは、ノートを取り出した。 「……この部分なんですけど…」 ルークが指を指す部分を見て、驚いていた。ルークは他の先生たちからブーイングがでるほど勉強をしなかった。しかし、自分の授業では、居眠りもテストの赤点も予習忘れもしない。 「ルーク。その部分はまだ当分先にならないと授業では扱いませんよ!」 「いいんです!俺、生物学大好きなんで…」 「しかし、私はこれから朝礼会議なんですが…」ジェイドは少し困っていた。 ルークは少し泣きそうになりながらジェイドの顔を見ている。 「…わかりました。今日の放課後、生物室に来なさい。特別指導してあげます。」ジェイドの口からその言葉からでるとルークは、笑みを取り戻し、一礼してジェイドの前を去った。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加