死亡

2/4
前へ
/82ページ
次へ
「残念ですが、お亡くなりです…」 それが医者が集中治療室から出て来て最初に漏らした一言だった。 必死の救命活動もむなしく出血多量で女性は死んだと言う。 外で待っていた男は途方に暮れ、床に座り込んだ。 「あ、亜希子…亜希子ぉぉぉ」 男は人目も気にせず泣き叫んだ。 長年付き合ってきた彼女が死んだのだ。いや、殺されたと言うべきか。 犯人はまだ見つかってはいない。 男の名は“三屋 幸四郎”。死んだ“亜希子”の彼氏である。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1579人が本棚に入れています
本棚に追加