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居間に静けさが残る
まるで嵐が通り過ぎたようだった
「本当に聖職者?」
「…らしいです」
「父ちゃんにだって殴られたことないのに」
ムスっとしてゆうりが言う
「あれっ?」
くんくん
着ている服の匂いを嗅ぐゆうり
「この服俺のじゃない」
(今…匂いで判断しましたか?)
…しかしリィは既にこの手の奇怪な行動には慣れたようであった
「…あなたの服は洗濯させていただきましたよ」
…いい奴かも
小さな声でゆうりはボソッと言ったが、残念ながらリィには届かなかった
もともと伝える気がない言葉ではあったが
「リィ!ミサに行こうよ」
「え?!」
ゆうりの目は輝いている
ミサが物珍しいのであろう
「静かにしてればいいんだろ?」
言うより先に、既に歩き始めている
「GO!」
自由奔放なゆうりに逆らえず、リィは先導車に続くマラソンランナーのようについていった
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