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愛らしく、清らかな御子に主上はすっかり夢中になられた。
「宮、御子の名は脩子だ」
「脩子…」
「脩は修めると同意語、学問、音楽、書を修め、宮のような貴婦人になれるように脩子…」
「この子には最高の教育と品位を父として与えてやりたい。
宮あなたのあの黒髪に誓い私の出来うる限りこの子を守ってゆくよ」
定子が髪を下ろした際に願った事を懐仁は覚えていた。
「私の子を産んでくれて有難う。この子に誓い、私の心は生涯宮のものだ」
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