二条里邸
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定子中宮の御前に詰められていた兄の伊周は、帝からの文を見つけるなり目を爛々とさせ詰め寄った。 「宮、お主上は決められたのか?」 「いえ、わたくしには何もおっしゃりませんでしたわ」 兄が気にしている次の内覧で自分が一の人になれるかどうかだ。争っているのは父の弟でわたしの叔父 藤原 道長 あの方だ
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