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「宮、退出は許せないよ。 脩子が私にもう少し懐くまではここに留まるように」
父大臣が亡くなり会う事がかなわなくなった中宮様は、脩子様の事を見ていたいと言われる懐仁様のお気持ちに逆らう事が出来ませんでした。
「来年は早々に内親王宣下を行う。脩子には私の出来うる限りの事をしてやりたい」
「それから、母后も脩子との対面を望まれている」
詮子皇太后………
今は落飾され東三条院様と申されるそうですが、決して中宮様にとって良い姑では御座いませんでした。
とはいえ、初めての皇孫にあたる脩子様に対面を希望されるのは至極当然な事なのでした。
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