詩織

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職員室に入り、挨拶を一通りして自分のデスクに座り一息ついた。 『おはようございます。』 女性が俺のデスクに、入れ立てのコーヒーを置きながら挨拶した。 『えーっと…。』 まだ他の先生達の、顔と名前が一致しない。 『浅井ですよ田崎先生♪』 『浅井先生ですね!覚えました♪コーヒー有り難うございます。』 浅井先生と談笑している内に、時間になり佐々木先生に声を掛けられ教室に向かった。 佐々木先生は前の扉から、俺は前の扉から教室に入り佐々木先生が出欠席を確認する。 『また中村は遅刻か?』 一緒の電車に乗って遅刻かよ…。 アイツ何やってるんだ? 確認後、佐々木先生は1限目はこのクラスでの授業の為そのまま残り、俺は教室を出て準備室に向かった。 準備室の鍵を開けて、授業の準備をした。 コンコン… まさか…… 昨日の事もあったので、直ぐに返事をせずに様子を伺う。 コンコン… 『田崎先生…居ないんですか?』 この声は… 急いでドアを開けた。 『すいません。ちょっと手が離せなかったんです。』 そこには今朝、話した浅井先生が立っていた。 .
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