393人が本棚に入れています
本棚に追加
『済みません!忙しかったですか?』
「平気です。」と言いながら、俺は準備の続きをする。
浅井先生は何やら授業で使いたい物が、この準備室にあるので取りに来たとの事だった。
『あっ!これこれ♪じゃあ、田崎先生お借りしますね。』
そう言って浅井先生は職員室へと帰って行った。
また準備室には俺だけ…。
黙々と作業をしていると……。
コンコン……
あれ?!
浅井先生、忘れ物でもしたのかな?
『開いてますよー。』
ガチャ……
バタン……
ドアを開閉する音が聞こえた。
『浅井先生、忘れ物でもしましたか?』
下を向いていた顔を上げて、ドアの方を見ると…。
『……中村。』
浅井先生だと思い油断した…。
『浅井先生と密室に2人きりなんて…怪しいなぁ♪』
『授業に使う資料を取りに来ただけだ。』
って、何言ってんの俺…。
これじゃ、まるで詩織に弁解してるみたいじゃん!!
『ホントにー?』
『中村には関係ないだろ!…それに何で一緒の電車に乗って、遅刻してるんだ?』
ポスッとそばにあるソファーに座りながら詩織は言った。
『えっ?先生には関係ないしぃー。』
いや……
関係あるだろ……
.
最初のコメントを投稿しよう!