詩織

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『済みません!忙しかったですか?』 「平気です。」と言いながら、俺は準備の続きをする。 浅井先生は何やら授業で使いたい物が、この準備室にあるので取りに来たとの事だった。 『あっ!これこれ♪じゃあ、田崎先生お借りしますね。』 そう言って浅井先生は職員室へと帰って行った。 また準備室には俺だけ…。 黙々と作業をしていると……。 コンコン…… あれ?! 浅井先生、忘れ物でもしたのかな? 『開いてますよー。』 ガチャ…… バタン…… ドアを開閉する音が聞こえた。 『浅井先生、忘れ物でもしましたか?』 下を向いていた顔を上げて、ドアの方を見ると…。 『……中村。』 浅井先生だと思い油断した…。 『浅井先生と密室に2人きりなんて…怪しいなぁ♪』 『授業に使う資料を取りに来ただけだ。』 って、何言ってんの俺…。 これじゃ、まるで詩織に弁解してるみたいじゃん!! 『ホントにー?』 『中村には関係ないだろ!…それに何で一緒の電車に乗って、遅刻してるんだ?』 ポスッとそばにあるソファーに座りながら詩織は言った。 『えっ?先生には関係ないしぃー。』 いや…… 関係あるだろ…… .
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