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でも詩織って普通に可愛いよなぁ…。
これで生徒じゃなきゃなぁ…。
って、何を考えてるんだ俺は!
10も歳が下の娘だぞ!
いやいや…
そこじゃないって!!
『先生?何1人で百面相してるの?』
キョトンとした顔で、詩織は俺の顔を覗き込んできた。
うっ…可愛い……
『なっ、何でもない。』
恥ずかしさのあまり、顔が紅潮する。
詩織にバレない様に顔を背けた。
『ねぇ先生…先生って彼女は居るの?』
『中村には関係ないだろう?』
『あるよ!私、先生の事が好きだもん♪』
『はい?』
突然の事で間抜けな声が出た。
今何て言った?
俺が好き?
『だからー!先生が好きだから関係あるの!』
『はいはい。ありがとな。』
俺はなるべく平常心でいるように努めた。
どうせ、友達の好き程度だろ。
もし詩織が本気でも、俺は教師な訳だから無理に決まってるし。
って何を残念がってるんだ…。
『先生のバカ……。』
ポツリと呟き、詩織は人混みの中に消えて行った。
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