393人が本棚に入れています
本棚に追加
はぁ…
今日で休みも終わりかぁ…。
久し振りに出掛けるかな。
俺は田崎 拓人(タザキ タクト)
明日から新しい学校に赴任が決まっている。
休みで暇を持て余していた俺は、ブラブラと適当に出掛けた。
駅に着き、どこに行こうか迷っていると「やめて下さい。」と言う声が聞こえてきた。
声のする方へ目を向けると、2人の男に無理やり誘われている女の子が居た。
うわぁ…可哀想に。
周りの人も見て見ぬ振りをして通り過ぎて行く。
俺も、触らぬ神になんとやらで無視して行こうとした時、女の子とバッチリ目が合ってしまった。
今にも泣きそうな顔をして、俺に助けを求めている。
はぁ…外に出なければよかった。
いかにも遅れて走って来ましたという感じで、女の子の所に行く。
『はぁ…はぁ…待った?遅れてごめん!』
それを見た男達は「チッ…男いんのかよ。」と、ブツブツ言いながら去って行った。
『キミ大丈夫?』
『はい…ありがとうございました!』
『じゃあ、気を付けてね。』
そう言って去ろうとしたら、クイッと服の裾を不意に掴まれた。
.
最初のコメントを投稿しよう!