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入って来た生徒はバレない様に入ってくるどころか、堂々と入って来た。
…………?
詩織……?
まさか…ねぇ?
20歳の大学生がここに居る訳ないよ♪
きっと他人の空似だ。
だって、世の中には自分に似た人が3人居るって話しだし。
きっとそうだよ!
なんて自分に言い聞かせていると、遅刻して来た女生徒と目が合った。
『………あーーーっ!!』
俺の顔を見て突然女生徒が叫んだ。
この時、俺は悟った…。
この子はやっぱり昨日の詩織なんだと…。
『何だ中村。突然、大きな声出して。』
言える訳ないよな…。
昨日、成り行きとは言え俺と遊んだなんて。
俺だって言えねぇ…。
『いえ…何でもありません。』
驚きを隠せないまま、詩織は自分の席へと座った。
『遅刻して来た人の為にもう一度言うけど、今日からこのクラスの副担任になった田崎先生だ。中村分かったか?』
『…はーい。』
詩織はそう言いながらも、目線を合わせない様に、伏せがちになっていた。
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