ユメツボミ

2/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
「やった!」 まじでうれしい。真治と席が前後。なかなかないチャンス。 「うらやましい~~!」 香織がリアルにうらやましがる。だって真治かっこぃいもん。 高2の初夏。淡い気持ちはどんどん膨らんでった。 その頃あたし、沢野亜由美は遼って彼氏がいたんだけど、……あまり好きとかじゃなかった。なんとなくで付き合ってたんだ。 だから、本当はいけないけど、今思えば、その頃すでに真治の想いは向かっていたのだろう。 話は戻って、もうすぐ修学旅行。憂鬱な期末テストなんかふきとばすくらい、楽しみ。 後ろの黒板にカウントダウンしてみたりして、うかれてた。 そして日々はめくるめく過ぎて、ついに当日。 彼氏、遼の存在は気にもかけず香織とはしゃぎまくってた。 だけど…真治のことは気になってた、かもしれない。 1日目夜。遼が屋上に呼び出す。 「…今日楽しかった?」 つい会話を続けようとしちゃうあたし。 その時、いきなり遼がキスしてきた。 「部屋空いてない?」 これって…そんなことしたくて呼んだの? 部屋普通に友達いるし! なんか気分微妙なまま1日目が終わる感じ? …真治に逢いたい。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!