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春季は自分の後ろの席から
小さな寝息が聞こえるのに気づいた。
確か後ろは森本真琴(女子20番)と谷村真二(男子9番)の
カップルだったと思う。
2人はとても仲が良かった。
毎日一緒に登校して、一緒に帰る。
休みの日は必ず一緒にいて、
いつも真琴が引っ付いている。
羨ましいくらいだ。
「谷村~真琴寝ちゃったの?」
これはきっと中川郁美(女子11番)の声だろう。
郁美は真琴ととても仲が良く、
隣に座るのはあきらめたが
後ろの席は譲らなかったのを見た。
「うん。なんか昨日眠れなかったらしい。」
真二が答えると、
郁美は何かボソボソと言い、
声が聞こえなくなった。
「ん~・・・私眠いかも」
美咲の隣で玲央奈が目をこすった。
「私も…昨日遅くまで準備してたからかな」
「ちょっと寝るねー」
凛や美咲、理央までもがそう言い出した。
さっきまで大声で話していたのに・・・
でも、そう言われてみると
さっきから体が重い…
春季自身も眠気に襲われていたのだ。
頭がぼーっとする中春季は椅子にもたれて外を見た。
すぐに、夢の中へ入っていった・・・・・
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