1917人が本棚に入れています
本棚に追加
誰一人、言葉を発しなくなった。
そして、瀬川と名乗る男が口を開いたとき、数名はビクついた。
「ちゃんと見れなかっただろうけど、
首輪はこちらから逆電波を送ると
警告音を発して爆発します。」
その言葉を聞いて何人かの生徒は自分の首輪に触れた。
自分たちはこの首輪によって縛られ、
つい昨日まで一緒の教室で授業を受け、
そして笑って過ごしていた級友を殺さなければならないのだ。
逃げ道は・・・・ない。
「これから出席番号順で男子、女子と交互に名前を呼びます。
前のやつが出て2分おきに出発してもらう。」
そう言った男は、兵士に近寄って「俺が渡す」と言った。
「それじゃ、男子1番、池内大樹君。」
大樹は小柄な男で、小心者だ。
名前を呼ばれるとビクッとして走ってデイパックを受け取った。
そして、外へと姿を消した・・・・
「女子3番葛西美咲さん」
美咲は名前を呼ばれると、春季たちの方を見ないで
デイパックを受け取り出発した。
なんだか悲しくて仕方がなかった。
「男子4番・・・神田晶君」
晶は立ち上がった。
そして春季の方を見て笑顔を見せた。
「大丈夫だ。俺は待ってる」
と言い、出発して行った・・・・
最初のコメントを投稿しよう!