03―ゲーム開始―

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春季はまた震えた。 どこかにまだ友香を殺した人間がいると思ったからだ。 やっぱり玲央奈を待つなんて出来ない! そう思い春季は走った。 すごい音を立てていようが気にならなかった。 そのとき、何かが春季の横を横切った。 木に刺さったその何か・・・・矢…? 振り返るとそこには息を切らした浅田空(女子1番)が立っていた。 「あ…浅田…さん」 春季はこおりついてしまった。 空は自分の武器を構えている・・・ 空とはあまり話したこともなく、どんな人間なのかわからない。 けれど、いつも笑っていたような・・・・ 「ごめんね!瀬川さんよね?私、怖くて・・・つい」 空は武器を下ろして近づいてきた。 春季は武器が下ろされたので安心した。 「いいよ。誰だって怖いだろうしね」 「ごめんね・・・」 空は何度も謝り自分の武器を見せた。 「これが中に入ってたの。ボウガンみたいね。  で、こうやって使うの」 空はまたボウガンを構えた。 それは春季に向けられたが、すぐに近くの木へと撃たれた。 そして空はニッコリと笑って「こんな感じ」と言った。 「瀬川さんは何支給されたの?」 「あ…私まだ見てない。待って」 春季はデイパックを開けた。 中にはパンが3つ、水の入ったボトルが2本、地図、コンパス、ライト、ペン、そして・・・・・・・ 「瀬川!伏せてろ!!」 突然の声に慌てたが、とっさに伏せた。 何かゴツッという鈍い音がして空が倒れた。地面にはライト… そして、それを投げたのは・・・・ 「お前には当たらなかったな?」 あの神田晶(男子4番)だった・・・・
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