美しい悪意の造り方
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「彼女は美だ」 彼女は周りから、そう言われてきた。 彼女は恐ろしい程の美しさを持っていた。腰下まで伸びる金糸の髪はアフロディーテの様で、慎ましく微笑むその顔はモナリザさえ普通の女に思わせた。世の男は美自身を彼女とし、崇めた。口説く事なんて出来やしない。見れれば満足し、目が合おうものなら、どんなジゴロも動けやしない。 彼女は完璧な美であり“この世で最も神に近い”と世界に知らしめた。
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