序章

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「保険はかけさせてもらうけどね」 その言葉に、安堵仕掛けた心が凍てつく。 何をするつもりなのか……。 不安ばかりが募り出す。 「…………何を……」 思わず漏れた声は、問い掛ける意図があったわけではなかった。 しかし、聖剣の声をしっかり聞いた夕充は、聖剣に笑顔を向ける。 「それは、ヒ・ミ・ツ。封印解いてくれてからの楽しみって事で」 楽しそうに言われ、聖剣は悪寒が走るのを感じた。 ……建由の身は、果たして無事な状態で解放されるのか。 夕充の手の平の光球は、横たわる建由を包み込める大きさになっていた。
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