序章

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聖剣が選択の余地がないことを解っていながら、抵抗した理由……。 建由が目覚めることに、一縷の望みを賭けていたのだ。 建由は気絶しているだけで、拘束はされていない。 建由が目覚めさえすれば、打開策はあったが……。 何度か男に小突かれながらも、目を覚ます気配がないところを見ると、男に何かされている可能性も否定できない。 だから拘束する必要がなかったのか……。 しかし、……そろそろ時間を引き延ばすのも限界だろう。 恐らく、次の問い掛けを拒否すれば、男は建由に手をかけるに違いない。
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