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乙姫「こんなところにいたんだね。私探したんだよ。」
陸「いや、姉さんに迷惑かけると思ったから自分から行こうかと思って……」
晴紀「お姉さん、聞いてくださいよ。陸ったらお姉さんの教室がどこにあるのかもわからないのに来たんですよ。」
陸「お前、少し静かにしてろ…」
乙姫「晴紀くん、いつも陸をありがとうね。」
晴紀「いやぁ、昔からの親友ですから」
乙姫「でも、本当にありがとう。よかったら今度うちに遊びに来てね。」
晴紀「もちろん行きますとも!!」
陸「というよりも家が隣だからすぐ来れるからな。」
晴紀「冷たいこと言うなよ、陸~」
晴紀は陸にしがみついた。
陸「くっつくな!!離れろ!!」
晴紀「やだい!!」
乙姫「そういえば、二人とも昼食はいいの?」
騒いでいた陸と晴紀は乙姫の発言を聞くとピタリと静止した。
陸「そういえば昼はまだだったな…」
晴紀「今ので余計に腹が減った…」
陸「姉さん、オレの弁当ある?」
乙姫「もちろん、作ってきたよ。はい。」
そう言って、乙姫は手にしていた弁当箱を陸に渡した。
陸「ありがとう、姉さん。」
乙姫「どういたしまして。」
晴紀「いいな~お姉さんの手料理が食えるだなんて…」
乙姫「なら、今日都合が良ければ夕食をうちに食べにこない?ちゃんと晴紀くんのぶんも作るよ。」
晴紀「本当っすか!!お姉さん!!絶対に行きます!!」
晴紀は少し興奮気味であった。
陸「晴紀。だったらあいつも呼べばいいじゃないのか?」
晴紀「あいつってまさか、あいつか?」
陸「あぁ、オレとお前の幼なじみであってお前の従妹でもあるあいつだ。」
晴紀「やだよ。あんな高校生にもなって全然発育していない奴なんて呼ばなくていいよ。」
と、晴紀の後ろに気配を感じた。それは…
?「誰が発育していない奴よ!!」
晴紀は突如として現れた人物が手にしていた弁当箱の底で叩かれた。
ガンッ!!
晴紀「いってぇ!!?」
この突如として現れた人物は先にも説明が出た、陸と晴紀の幼なじみで晴紀と従妹の間柄である平井 里香(ひらい りか)である。
その容姿は晴紀の言った通り、高校生というよりも中学生という感じであり、髪は黒髪で腰の辺りまで伸びている。
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