ガラスの心

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もちろん煙草もすわない。 ただ、ゆっくり100数えながらあれこれみんなの走りゆく先を想像した。 こういう時間は好きだ、がちゃがちゃ走り去る音、カラスの泣き声、自分の数を数える声、閉じた瞼のむこうで、そういう混ざり合った音を感じるのはとても心地よい。 … 97、98、99、ひゃーく❗ 静かな空気の中で、タクヤは目を明けた。
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