6011人が本棚に入れています
本棚に追加
取調室の中は微妙な空気でいっぱい。
刑事さんは上手くごまかしながら僕に今後の説明をしているらしいが……下手過ぎる。
制服の警察官と僕はヒヤヒヤしながら聞いている。
『……と言う訳で監視の目が厳しくなるかもしれません』
監視とか言わない方が良い。厳しくなるかもって曖昧な発言も、しない方が良い。
僕が騙されるの得意で良かった。そうでなければ刑事さんの、昔の様な情熱は成立しないんだ。
『では上條さんは江田が送りますから。しばらくしたら下にパトカー回しますんで、ここでお待ち下さい』
そう言って刑事さんは取調室から出て行った。
ここで待機って事は、待合室の岸田は待ちぼうけ。
最初のコメントを投稿しよう!