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そして、音楽の授業の時間が始まった。
─ボーっとしとこ…
今日は鑑賞の日らしい。
音楽が流れ始める。
─やば…眠くなってきた…ιクラシックとか…アウトだ…ょ……
どれ位経っただろう。ピアノの音が聞こえてきた。
─うるさいなぁ~…
誰よ…
と、目を開ける。
ピアノを弾いていたのは、
「高倉!!?何やってんの!?」
ピアノ馬鹿の『高倉 翔(タカクラ ショウ)』だった。
あたしはこいつが大ッ嫌い。音楽好きなんて嫌い。
「お前、授業中寝てただろ?」
「そうだけど…?」
と時計を見ると…
「え…?もう6限目始まってるじゃん…」
6限目が始まって10分は過ぎていた。
「気持ち良さそうに寝てた誰かさんを置いてく訳にはいかなかったんでね~」
と高倉は嫌味そうにあたしに言った。
「別に置いてかないで、なんて言ってないし」
「確かにそうだな…」
と言って、高倉はピアノをまた弾き始めた。
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