金の魔法使い,銀の魔法使い

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「リリ様。今日はお母様のお客様がいらっしゃる日ですよ」 そうツバキは朝、起きたばかりの私に言った。 「お母様のお客様?」 珍しい。 この城にお客だなんて。 何年ぶりだろう。 そんなことを思いながら、暇な朝を過ごしていた。 「・・・?」 なにやら廊下から話し声が聞こえる。 ひとつはお母様の。 あとは聞き覚えがない。 「・・・お客様?」 その時、部屋の扉が開いた。 「リリ様。お母様のお客様が貴方様にお会いしたいそうです」 ツバキが言った。 私はツバキのあとを追ってひとつの部屋に入った。
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