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そして、人差し指を立てる。
「ではこうしましょう」
心は後ろ向きで歩き出した。
「高杉様と私は今から親戚です。そう装った方が自然でしょう」
高杉も心と目を合わせながら歩き始める。
だから、二人とも反対側から来る武士三人に気付かなかった。
「そして…」
と、心が言いかけたそのとき。
ドンッ!
心は武士に背中からぶつかってしまった。
「申し訳ありません」
振り向いた心は頭を下げ、通り過ぎようとした。
しかし、武士三人は心を引き留めた。
「武士にぶつかって謝っただけで許されると思ってんのか!?」
どうやらこの武士三人、酔っ払っているようだ。
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