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体育館へ戻ると、更に不思議な光景が広がっていた。
シンの所属する2組の生徒達がほぼ全員揃っていたのだ。
「シン!!」
呆気に取られているシンに声をかけて来たのはカズだった。
「カズ!!お前いつからここにいた!?」
「つい5分くらい前からかな…?なんか気付いたらここにいたんだ。クラスのやつは今の半分くらいだったけど…」
「じゃあ皆はどうやってここに来たんだ!?」
シンのそんな疑問はすぐに解決することになった。
「ほら!!あれ見ろよ!!」
そう言ってカズは体育館の床を指さした。
「…な、なんだあれ?」
カズの指さす方向には、人の靴があり、靴より上は霧のようなもので覆われている。
しかし、足元から順に徐々に霧が晴れていき、シンは驚くものを目にした。
「カオリ!?」
霧が晴れた場所には、カオリが立っていたのだ。
「今回はカオリだったか。なっ?これで分かったろ?俺達は皆こうやって現れたんだ。」
カズは驚く様子もなくカオリのもとへ駆け寄った。
「カオリ!!」
「あれ?カズ君どうしたの?ここ学校じゃない…」
カオリは困惑しているようだ…
まぁ無理もないが…
「あれっ?私…さっき寝たはずなんだけどな…」
「そうそう!!そこなんだよ!!皆に聞いたら、皆寝たばっかりなんだってよ!!今日はなんか急に眠くなったんだよな…」
「カズ君も?私も妙に眠くて寝たんだよね…」
シンは内心とても驚いていた。
自分も急に眠気が襲って来たからだ…
しかし何故皆同じ体験をしているんだろう…
そんなことを考えていると、ステージの方から何か聞こえて来た…
『あははっ…』
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