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アタシはふと思ったことを口にしてしまった 「じゃあさ、今 佐藤君がアタシに構ってるのって、ただ単に自分と似てたから? それとも憐れみから?」 そんな質問にいやな顔せず、明朗に答えた  アタシの目を覗きながら 「それは、井上の事がすごく気になったからだよ」 その時のアタシはなぜか納得してしまった 後になって思い返せば…… 恥ずかしい 顔熱いよ いつも迷いのない彼の目が好き でもね、 隠し事が全て見透かされそうな程、真っ直ぐな目 言い逃れ出来ない…… 誰も来ない東校舎の階段 アタシは彼に『現状』を話すことにした
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