ヤツとアタシ

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中学が始まって間もない頃から彼の周りにはいつも人が集まっていた 居るよね 何故か人気があって、常にクラスの真ん中にいる人って まぁ そんなのアタシには無縁な存在だった あの日まではね 学級委員をやってる彼は よく先生に雑用を頼まれていた そしてあの日は女子の学級委員が休み…   そう それが全ての原因 アタシの人生を狂わせた 「ねぇ、ちょっと手伝ってくんない?」 そう言われて顔を上げると、彼はアタシに話しかけていた 最初はからかっているのかと思ったの ──人気者の彼が何故アタシなんかに話しかけて来るんだろう 他にも人は居るのに… 1人 頭の中でぐるぐる考え事をして黙っていると、彼は勝手に話を進める 「男子のヤツらひでーんだぜ オレ置いてサッカーやりに行っちまってさぁ」 …はぃ??あの…それで… 何故アタシ?? 更にぐるぐるしていく 「でさぁ、女子に頼むのもなんだけど コレ運ぶの手伝ってくんない?」 と言って4時間目に集めたノートを指差した だから何故アタシなの!? と叫びたい
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