落ちこぼれの しにがみ

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「んぁ?」 目が完全に開いてない状態で、スィッチは黒い机から、頭をゆっくり起こした。スィッチは、寝ぼけながらも左隣のエルダの顔をようやく確認した。 そのエルダが、困った顔をしてスィッチと、何やらスィッチの真正面辺りをチラチラ目を動かしていた。そのエルダの動く目を追う様に、ゆっくり真正面を向くと… 「コラ!!!」 また、とてつもなく大きな声が響いたら、スィッチが「うわ~!」と黒いイスごと後ろに倒れた。 その瞬間、教室中に笑い声が、どっと湧いた。 その一部始終を見ていた、しにがみの生徒たちが、後ろにで~んと倒れてる、スィッチに向けて笑っていた。 隣に座っている、優等生のエルダだけは、ため息をつきながら顔を横に振った。 そしてもう一人、笑い声の中、堂々と仁王立ちしている、大男がひっくり返ってるスィッチを睨みつけていた。 それに、ようやく気づいたスィッチが、慌てて立ち上がって「ラ、ラグ先生!スミマセンでした!!」 と担任の先生のラグ先生に、深々と頭を下げて謝った。
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