カラオケ

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真人の家に着くと服を借りた。 俺が着た服は流行りの少し大きめの服だったので真人より大きい俺でも着ることができた。 「真人、こんなダボダボな服が流行ってるのか?」 「お前そのブランドも知らねぇの?コレだから田舎のヤツは…」 「おい!田舎をばかにするな、俺が知らないだけだよ」 「まぁ似合ってるぜ」 「そ…そうか?…でも歩きにくいな」 「まぁ我慢しろ」 二人で笑いながら話しているとカラオケについた。 カラオケの入り口にはすでに「ノッチ」と「マー君」、二人が退屈そうに座ってタバコを吸っていた。 俺たちに気が付いたノッチが手を振り呼び掛けてきた。「マコちゃーん!こっちこっち!あれ?真奈美達は?」 「まだ着てないの?俺達とは来てないぞ?」 マー君がボソッと言った。 「女性陣は化粧とか色々あるんじゃないか…」 一同、それに納得。 一時間後… 「ごめん、待った?」 真奈美が二人の女の子を引き連れやってきた。 真奈美の声を合図に男性陣は一人一人ヨロヨロと立ち上がった。 それを見た真奈美が言った。 「ごめんね、お風呂はいってた」 真奈美の顔は綺麗にメイクされていた。 それを見た男性一同は「やっぱり…」とため息をついた。 俺はこんな大人数でカラオケに来るのが初めてだった、その 初めてのそんなカラオケに入ると思うとワクワクした。 俺が昨日まで感じていた孤独感はその場になかった。 俺は他の人の歌を黙って聞いていると後ろから声が聞こえた。 「なんで人の歌を黙って聴いてるの?」 振りかえるとそこには真奈美がいた。 「え?うん?なんつうか癖なんだよね…」 我ながら突然聞かれたので下手な嘘をついてしまった。まさか、真人以外知らないヤツだから真人が誰かと話していると話す相手がいないとは言えない。 「ふ~ん…変わってるね」 真奈美はにこやかな笑顔で笑った。 このあとも真奈美と積極的に会話していた。真奈美をパイプに他のメンバーとも仲良くなれた頃、真奈美が小さく言った。 「もう平気だね」 俺は思った。 真奈美はもしかしたら、話相手がいない俺に気付いて、話してくれたんじゃないか… そう考えると何か熱いものを胸に感じた。 どうやら、「恋」もできそうだ。
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