留置場

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「えーと、冬彦君…16才ね…」 警察に着くと刑事が何か書いているようだ… 「よし、冬彦君…いいかな、さぁ…こっちに」 「は…はい…」 俺は警察署の奥に連れて行かれた。あるドアの上に「留置所」と看板があった… すると目の前にまわりから丸見えのトイレがある以外なにもない部屋が見えた 「あ…あの…?」 「なにかな?」 「もしかして…この部屋に入るんですか?」 「はっはっは。ここは違うよ、ここは酔っ払いなどを一時的に拘留するところだよ」 (そうなんだ…よかった…あんなトイレ一体型の部屋は嫌だな) 「…よかったかい?」 「え?は?何がですか?」 「その部屋じゃなくて…ってことさ」 「ぇぇ、はい…まぁ…」 「大丈夫、君の部屋はこっちだよ」 刑事さんが指さしたところはトイレはちゃんと囲まれていた。 でもそれは、やはり映画などにでてくる牢屋みたいなところだった。 「ちょっとこっちに来てくれるかな?」 そういわれて俺は牢屋手前の小さな部屋に入った。そこに金属探知機?と思われる機械があった。  「持ち物検査するから服を脱いでくれるかな?」 「はい…」 俺はパンツ一丁になると、これでいいですか?と言う目をした。 「はい、いいですよ。何もないですね」 ほっ…よかった…パンツを脱ぐ のはやはり恥ずかしいな。 「そこもみないとね。」 と言うと刑事さんはパンツのゴムを引っ張り、中を確認した。 「OK、OK、ごめんね。中にはソコに凶器持ち入れる輩がいるからさ」 「ソコに凶器ですか…」 「まぁ、男同士なんだから気にするなよ」 …そうだよな、やはり確認するよな… そして俺は、拘留される場所までつれていかれた。 どうやら先客がいるようだ。 「新しい奴だ、仲良くしろよ」 「……」 そいつは喋らなかった。 俺が入ってからもしばらくそいつは無言だった。 足を怪我していて、ギブスをはめている。どうしたんだろうか、やはり捕まってるのと関係あるのだろうか。 俺は想像ばかり広がって、気になって仕方がない、沈黙をやぶったのは俺からだった。 「その足…平気?」 「ん?あーコレ?大丈夫だよ、全然いたくねーし…」 「そっか…なんで怪我したの?」 しまった。俺はその人の事件に関係ありそうな事を直にきいてしまったんではないか… 「あーバイクでね…事故っただけだよ。つかまるちょっと前に…」 バイクか、関係なかったんたな… 「お前さ、名前なんていうの?」 「え?は?俺?」 「お前以外に誰がいんだよ」そういうとギブス男は笑った。 「俺は冬彦だよ、君は?」 「俺はアツシ」
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