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ある意味一途というか、物凄く頑固な明を見て一種の感心を覚える高村だが、随分昔に煙草を止めている元喫煙者としては、複雑な心境になるのも確かだった。
そんな風に再び黙り込んでしまった高村を、まるで珍獣でも見るような目付きで見返した明が、今更のように先刻の台詞を切り返してきた。
「それで? 結局鑑識と検死の結果報告はどうなっているんですか」
それを聞いた高村は思い出したように手を打つと、自分のデスクまで赴いてしばらく探り、引き出しの中とデスク周りにある棚から大量の書類を携えながら戻ってきた。
その書類を手渡すと、早速目を通し始めた明に言う。
「何処かおかしな点はあるかな?」
しばらく黙ったまま書類に向かっていた明だったが、やがてある一点にまで視線をやると顔を上げる。
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