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その場でカッと赤くなる、私。
と
その場で転がり痛がる、加藤。
聞こえてなかったかも…
とりあえず、安心かな?
草野はキョトンとしている。
乙女の大事な気持ちを、今日初めて会った人に何で言われないといけないのっ!?
興奮を抑えつつ
草野に振り向き無理矢理、口角を上げた。
「草野君、もうチャイムが鳴ると思うから、放課後に話そうか?」
あくまで 笑顔 だ。
たぶん、笑っているようには見えたはずだが…草野は一瞬驚いた表情を見せたが、爽やかに返事をした。
「はい!放課後、向かえに来ます」
これまた、爽やかに手を振り教室へと戻って言った。
転がっていた加藤が
立ち上がり、蹴られた足をブラブラさせている。
痛みの確認をしているのか、今後は床に足を付けて、伸ばしたり曲げたりしながら呟いた。
「アイツ、いい奴だから付き合ってみたら?」
「…………」
何で、そういう事
よりによって加藤が言うかなぁ
そう思ったら
身体が自然に動いていた。
バスッ!
「同じとこ!いったぁっ!!」
「加藤に言われたくないっ!」
同じ所を、さっきよりも力を込めて蹴ってあげた。
こんな痛み…
今、私が受けた心の痛みに比べたら全然軽いよ。
バカヤロウ!
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