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「私の気持ちは無視?加藤が好きなのに、草野君と付き合うなんて出来ないよ。告白してフラれたんならまだ話はわかるけどさぁ…」
もう、結果的には
フラれてるんだけどね…
そして、草野の次の言葉に
頭が真っ白になる。
「だって加藤先輩、好きな人いるじゃないですか…従姉妹の『モモカ』さんっていう人を好きじゃないですか…」
パシッ!
自然に身体が動き
草野の頬を叩いてた。
勢いで
食べかけのアイスが落ちた。
叩かれた草野は
頬をおさえ呆然としている。
「私にそんな情報いらないの…告白しても無駄って言いたいの?酷いね、草野君。さっきも言ったけど私、自分の好きになった人以外と付き合う気はないから…諦めて下さい」
草野をその場に置いて帰る。
本当に
いらない事を聞いた。
…違う、聞きたく無かった。
加藤の好きな人の名前なんて知ったら、どんな人か想像しちゃうじゃない。
『名前』は
その人を現すんだから…
普通、誰かに告白されたら嬉しいものなのに、ちっとも嬉しくないよ…
私、加藤の事で
振り回され過ぎだ。
勝手にやってるだけかも
しれないけど…
しかも、嬉しい事があっても辛い事が上回って覚えてない。
気分も、汗で引っ付く制服も
気持ち悪い。
恋愛で悩んでいる場合では
ないのになぁ…
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