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「ついに…ついにやってきたぞドリームランド…」
入口の前で副部長である素子は目を輝かせていた
「なぁなぁ、どれから乗るよ?」
「もちろんビッグドリームマウンテンからだろ!?」
「それは最後にしようよ~。それより…」
部員の上田、溝口、渡邉も園内の地図を広げ、予定を立てている
そして遅れて部長である大山が全員分の荷物を抱え、やってきた
季節は秋になり、寒さすら感じるようになったのにも関わらず、その額にはうっすら汗をかいている
「…お前ら…後で覚えておけよ…」
「んだよそれくらいで!大体、言いだしっぺはお前だろ?」
「す…少しは情けと…言うものをだな…」
「勝負に情けも何もないだろ?素直に負けを認めろよ」
「それより、早く入ろうよ~」
皆、大山から自分の荷物を奪い取る
「…いいか!絶対、帰り道も荷物持ちジャンケンやるからな!?」
大山が言い終わる頃には、三人は園内へと駆け込んでいた
「あいつら…あ、素子さん!待っててくれたの!?」
「ドリーム…ランド…」
素子の意識はそこに無かった
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