プロローグ

2/7
前へ
/141ページ
次へ
「どはぁーめんどい…」 ため息とともに漏れる不満の声。机に沈み込んで、額をゴリゴリと押しつけ呻くあたしに、その目の前にいた1人の女の子がくすくすと笑った。 「りっちゃんこの後会議だっけ?大変だね~クラス会長さんは。」 「人事みたいに言わないでよ涼ちゃんんー!!」 「だって人事でしょ?」 「そうだけどさぁ…」 またも大きなため息をついて涙目になる、りっちゃんと呼ばれたこのあたしこそが、一応この物語の主人公、森谷 璃依[モリヤ リイ]。 顔は中の中、よくても中の上といった、綺麗などではまったくなく、かといって…まぁ自分で言うのもなんだけど不細工なわけでもないごく普通の高校一年生。 先月、この大和高校に入学したばかりだ。 ちなみに、1年6組のクラス会長。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

279人が本棚に入れています
本棚に追加