第1章 サーカス

5/8
前へ
/27ページ
次へ
「え?ピエロ?変わってるね(笑)でも、良いんじゃない?人それぞれだよ。」 由衣にフォローされた… 「いや……あの…」 僕は動揺した。 ここは、みんなに合わせてトランポリンとか言っておけばよかった。 「俺はあんまし好きじゃねぇなァ…なんか失敗してたし。」 祐希が言った。 瀬戸さんが、空気読めと言わんばかりに祐希をひじでつついた。 「俺…空中ブランコのあの一番背高かった人にサイン貰いに行こっかな。」 亮は、ペンとサーカスのパンフレットを取り出した。 クールに見えて意外だ。 「お前もピエロにサインもらってこいよ。」 祐希がからかった。 しかし、僕はその気になった。 ピエロにサイン貰うなんていい記念だ。 「そうしようかな…」 「え?!マジで?…じゃあ、先に土産んとこ行っとくぜ?」 僕は頷いて、亮と一緒にサーカス団員のいるテントに向かった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

100人が本棚に入れています
本棚に追加