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《手紙を書くよ電話もするから…》
そう君は言いながら手を振った…
幾度も季節は巡りまた…
出会いと別れのこの季節がやってくる
《春なんか嫌いだ》
そう呟いてみる…
風は優しく頬をなで
緑はまぶしくて
大地のあくびが今にもきこえてきそうなのに…
コツンと小石を蹴ってトボトボと歩き出したその時フワッと何かが視界に入った
ブランコを漕ぐその後ろ姿に懐かしさを感じて駆け出したボク…
君は春色のワンピースを揺らしながら
ブランコを漕いでいる
春は出会いと別れの季節…
寂しかったボクの心に暖かなひだまりが出来ていく
やんわりと止まったブランコ越しに君が振り返った
《ただいま…》
《おかえり…》
春色に輝く君をそっと包み込むとボクの心までその色に染まったんだ………
-FIN-
【作者様:アーク×××】
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