いざ、出陣。

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約3キロの通学路。 走っているのでとくに会話はないが、美樹は今までと違って鼻歌を歌いながら自転車を漕いでいる。 俺が『彼氏』になったからだろうか。 幼なじみと彼氏ではそんなに違うものなんだろうか…。 そんなことを考えている時クラスの女子が後ろから話掛けてきた。 「あ、松下君おはよう!今日も頑張ってるね!」 「おはよ。まぁ…もう慣れてるからね」 「ほんとすごいね!じゃあまた学校でね。」 「またね」 と女子が行った瞬間 「チッ…」 と後ろから舌打ちが聞こえる。 後ろを振り返ると美樹がかなり不機嫌そうだ。てか睨んでる。 うお!ちょ、チャリで俺の足を潰そうとするな! 「よくもまぁ彼女の前であんな楽しそうに話が出来るわね?」 「いや、別に普通だったけど」 「チッ」 とまた舌打ちをして美樹はそっぽを向いた。 なんでだよ…と思いながら走り続けた。
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