46683人が本棚に入れています
本棚に追加
約3キロの通学路。
走っているのでとくに会話はないが、美樹は今までと違って鼻歌を歌いながら自転車を漕いでいる。
俺が『彼氏』になったからだろうか。
幼なじみと彼氏ではそんなに違うものなんだろうか…。
そんなことを考えている時クラスの女子が後ろから話掛けてきた。
「あ、松下君おはよう!今日も頑張ってるね!」
「おはよ。まぁ…もう慣れてるからね」
「ほんとすごいね!じゃあまた学校でね。」
「またね」
と女子が行った瞬間
「チッ…」
と後ろから舌打ちが聞こえる。
後ろを振り返ると美樹がかなり不機嫌そうだ。てか睨んでる。
うお!ちょ、チャリで俺の足を潰そうとするな!
「よくもまぁ彼女の前であんな楽しそうに話が出来るわね?」
「いや、別に普通だったけど」
「チッ」
とまた舌打ちをして美樹はそっぽを向いた。
なんでだよ…と思いながら走り続けた。
最初のコメントを投稿しよう!