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教室に入って学生服を取り出し、トイレに行く。
さすがに女子が多いので教室で着替える度胸はない。
トイレで着替えていると拓也が入ってきた。
「おぉ、悠紀。毎朝よくやるよ」
「あ?別にもう何とも思わねぇからな。」
「最後の大会、頑張ろうぜ」
「おう。当たり前だろ」
植島拓也。男子の中だったらこいつが1番仲が良い。
サッカー部のキャプテンでかなりのイケメン。勉強は…。
まぁ、とにかくいい奴だ。
「今日も滝口さんと一緒か?」
「まぁな。荷物持ち」
「そっか…」
こいつは絶対に美樹が好きだ。まぁ美樹猫に騙される奴は少なくないからな。
ズボンのチャックを上げベルトを締め、教室に向かった。
「遅かったね♪」
「まぁ話してたからな」
美樹は同じクラス。
そして隣の席という偶然が重なっている。
拓也は俺の2つ前だ。
「植島君と?それとも?」
顔は笑っているが、それとも?といったところでしっかりと俺の足を踏んでいる。
誰にも見えないように…。
「いてて!拓也決まってるだろ!」
「そっ。ならよかった♪」
美樹が足を踏むのをやめた。
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