決断、そして絶望

2/3
前へ
/969ページ
次へ
はっきり言って美樹を嫌いではない。むしろ好きだ。 ただの幼なじみとしても恋愛対象としても。 だからこそ悩んでいる。 ただの幼なじみとしてこのままの関係を続けるのも悪くないし、恋人になって今よりも濃い関係になるのも悪くない。 ここで振っても、美樹のことだから今まで通りの幼なじみでいてくれるだろう。 「………」 もう美樹は下を向いて何も言わない。このままだと泣いてしまいそうだ。 そんな姿を見て、俺は決断した。 「…よ。」 「えっ!?」 美樹が顔をあげ目を見開く。 「だから…いいよ。」 「ほんと!?ほんとに!?やった!やった!」 涙目になりながら俺に飛び付いてくる。 こういう時の美樹は本当にかわいいと思う。 うん…思う…けど…なん…か苦しい…ぞ? 「いくらなんでも…時間かかりすぎでしょ?」 「ちょ…くるしいって…」 美樹は飛び付いて来たかと思ったら綺麗にスリーパーホールドを決めた。 「む…り…」 あー。 お花畑が見える…。
/969ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46683人が本棚に入れています
本棚に追加