427人が本棚に入れています
本棚に追加
「「水谷っっ」」
にんまり。
案の定二人はものすごい反応を示した。
「よくやった」
と阿部はポンと水谷の肩に手を置く。
普段なら決してしない行動を取る阿部。
「えへへー!でしょ!!」
そんな阿部の手をとってニッコリ笑う水谷。
そして花井。
下を向いて頭を抱えている。
(なんでバレてんだよ・・っ!)
よりにもよって水谷に。
「花井ー?」
水谷は花井を覗き込む。
「はぁ・・」
花井はため息をついて、
「なんで知ってんだよ」
と水谷を睨む。
「なんでって・・」
「バレてないとか思ってた?」
「!?」
え。
まさか阿部まで?
「好きなんだろ、田島のこ・・」
「あーーーっ!!!」
思いきり声を張り上げる。
クラス中がこちらを見てきた。
「うるせー」
「なんだよ花井ー」
水谷と阿部は耳をふさぎながら口々に文句を言う。
しばらくして、クラスの好奇の目から放たれた花井は、二人にコソコソと話す。
「なんで知ってんの」
二人は珍しく顔を見合わせて
「みんな知ってるよね」
「つーかバレバレ」
最初のコメントを投稿しよう!