【とどけ】

3/8
前へ
/236ページ
次へ
「え!?」 彼女? 俺、彼女なんかいらないよ?。 確かに中学のころは欲しいなーとかは思ってたけど。 今はちゃんと好きな子いるしさ。 「おーい水谷ー?」 栄口がこっち見てる。 可愛いよなぁ。 なんでこんな可愛いんだろ。 目が大きくて前髪がパッツンで。 優しいし、いつも笑顔がたえなくて。 一か八かで・・言ってみようかな。 もしそれで「俺も」って真っ赤な顔して言われたら・・ど、どうしよう!! 我慢できなくなりそ・・。 って何考えてんの、俺! でも・・栄口なら。 大丈夫だよね。 よし! 言ってみよ! 栄口、どんな顔するんだろーなー。 「・・実はさ」 「うん」 「す、すきな子がいるんだ。」 二人とも足が止まった。 栄口が目を見開いている。 か、可愛いっ!! 本当に抱きしめたいんですけど!! でも何この微妙な空気。 俺、なんかした? 「さ、栄口・・?」 恐る恐る名前をよんでみる。 このままこの沈黙が流れるなんて嫌だもん! 栄口と一緒にいる時間なのにもったいないじゃん!! お願い、栄口。 何か。 何か話してよ。
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!

427人が本棚に入れています
本棚に追加