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お風呂からあがって携帯を見ると、受信1件――
三分前に届いたばかりのメール…絶対、浩太からだ。
あたしはおそるおそる受信BOXを開いた。
"ありがとなo(^-^)o
でも、お前が俺の事好きなんて知らなかったな~"
――え?
あたしは意外な返事に拍子抜けしてしまった。
――由梨から聞いてたんじゃないの…?
あれは…由梨の嘘?
それとも浩太の優しさ?
あたしは頭の中が混乱してしまった。
"そっかぁ。。聞いてくれてありがとぅ(^-^*)
これからもいぃ友達でいて下さぃ☆(>_<)ノ"
またすぐに返事がきた。
"俺の方こそありがとな(^-^)仕事がんばれよ。
これからもよろしく~☆"
二年半越しの片想いが、思いがけない展開で終わってしまい、あたしは涙目で笑ってしまった。
――ありがとね、浩太。
でも、告白の後の返信が遅かったのは、浩太の優しさだって思わせてね……。
窓の外を見ると、数週間ぶりに東京の街が白く染まっていた。
地元にいた時は毎年当たり前の風景だったのに、どうしてこんなにせつなくなるんだろう……。
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