かばん

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商店街のアーケードに差し掛かると、ラジオからaikoの"かばん"が流れていた。 "そのまんまの あなたの 立ってる姿とか 声とか仕草に 鼻の奥がツーンとなる 同じ所を 何度も何度も 回って 歩いて 落ち着かなくて この気持ちは止まらない 大きな 鞄にも この胸にも 収まらないんじゃない? 恥ずかしい程 考えている あなたのこと あの日から ずっと あなたの事が 好きだったんだよ 知らなくたって いいけれど 本当は知って欲しいけど……" 「この歌好きー」 「aiko?」 「うん」 あたしは浩太に告白する勇気がなぃかわりに、この歌を頭の中で何度も繰り返した。
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