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夕方にはまだ少し早く、すぐに座れた。
前の席ではにぎやかげに会社員が七、八人で話していた。
みんなお土産に日本酒を持っていたから、たぶん酒造会社のイベントでもあったんだろう。
「空いててよかったね」
「そうだな」
浩太は大きなあくびと伸びをする。
「わりぃ…最近委員の仕事と自主練で全然寝てないんだよなー…」
浩太は眠たそうな目をこする。
「ちょっと寝る?宮戸駅着く前に起こすよ?」
「あー…そーしよっかな…お前まで一緒に寝るなよ」
「何言ってんの、寝ないよ」
あたしは吹き出して浩太の肩を軽く叩いた。
「おやすみ」
「おー…」
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