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1月28日―――
この日は浩太の誕生日。
あたしはBirthdayメールを送った。
ごく一般的な、"友達"に向けたものを送った。
――別に…浮気じゃないし…いいよね、別に……。
彼氏と結ばれてもまだあたしの心は浩太から抜け出せなかった。
数時間後届いた浩太からの返事も、もちろん"友達"向けの返事だった。
窓の外を見ると、空は雲で隠され、雪がしんしんと降り積もっていた。
―――いっそあたしの気持ちも、雪で消えてしまえばいいのに……。
もどかしい胸の痛みを、あたしはどうする事もできなかった。
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