ボールのともだち

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 滝壺には先に飛込んださかな達が楽しげに泳いであそんでいました。 ボールくんは、 ジャンプすると本当に気持ちいいのかもしれないと少し思いました。 でも…怖い! だって滝壺に落ちたら丸いカラダが破裂しちゃうかもしれないじゃないか!? それにこの高さ… 下のさかな達があんなに小さく見えるもの! でも… 気持ちよさそうなんだよナァ…。 そうこう悩んでるうちにボールくんの順番が回ってきました。 「ボールくん出番だよ」 サカナが言います 「でもなぁ…」 悩むボール ドドドドド… 鳴り響く滝… 「本当に気持いいから!さぁはやく!」 急かすサカナ … 「…うん、よし!いくぞ!」 ようやく意を決したボールくん! そしてジャンプしようとした瞬間! 下を見ておもわず… 「うわあーん!やっぱりこわーい!」 そう言って近くの木の枝につかまろうとしました。 でも ボールは真ん丸なので、 ツルっとスベって つかまれず、 そのまま落ちちゃいました。 ひゅるるるるるるるるぅ ぼっちゃーーん! 飛び散る水しぶき、 揺れる水面、 そこへ ひゅーん…ぽしゃん! と、サカナが飛込んできました。 「あーっきもちいい!」 さかなは満足気に言います。 「ボールくんもきもち良かったでしょ?」 サカナが聞きます。 ボールくんはうなだれながら小さな声で怖かったと言いました。 サカナが「えっ」と聞き返すと 「オレもう行くよ…」 とフラフラしながら流れていきます。 「行っちゃった…こんなに激しくて楽しいのに」 サカナはすいすい言いました。
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