ガイア

10/10
前へ
/363ページ
次へ
「アハハ~。ごめんよ~。 驚かせちゃったかなぁ」 アッシュが頭を掻きながら言った。 正座しながらも相変わらずの笑顔だ。 「シルフィーが《力》使っちゃったんさぁ」 「だ、だって……ついイライラして。 い、いーじゃん! 怪我人いないんだから」 シルフィーは俯きながら膝にかかった長い金髪をいじっている。 彼女もアッシュと同じく正座をしている。 部屋中に付いた風の爪跡を修理するオルテガが二人に与えた罰だった。 二人に向かって座るロイも釣られて正座をしてしまっていた。 「うぅ~。これじゃ私、野蛮人みたいに思われちゃうじゃない」 「アハハ~。 ま、ロイも今日からオレらの仲間さぁ。よろしくなぁ~」 シルフィーがふて腐れた様に呟いていたがアッシュが笑いながら話をまとめあげた。 そこに計ったかの様に調度良く 「お前らー、そろそろキルア起こして仕事じゃー」 「やはり力仕事は苦手です」 金鎚を持ったオルテガとリースが来ので 「ほいさ~」 「じゃ、ロイも行きましょ」 「はい!」 三人は痺れる足でフラフラと立ち上がった。
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!

119人が本棚に入れています
本棚に追加