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五つの大陸からなるこの世界。
その中で最も大きな大陸。
それがアイルーン大陸。
東西南北そして中央に分けられるその中で、波乱は身を潜めながら着実に大きくなっていた。
アイルーン西部の中心街エルオに一際大きな建物がある。
住宅や商店の集まる並びとは外れた殺風景な荒野に漠然と在している。
高く、厚い石壁に周囲を囲まれた要塞の様なそれが治安維持のギルド『ガイア』の西方支部である。
一般人は入れない威厳ある要塞の中に、その場には似つかわしくないみすぼらしい少年がいた。
お世辞にも洒落ているとは言えない飾り気の全くない、よれよれの服装。
背中にはボロの一言に尽きるリュックを背負い、木製の弓のような物がはみ出している。
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